FUSION ふじのくに静岡通訳案内士の会
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Fujinokuni Shizuoka Interpreters' Organization

トピックス

2013.03.23

タイ農業研修通訳

タイ農業研修通訳

<2013年2月26日~3月23日>

2013年2月26日(火)〜 3月23日(土)まで、静岡県海外技術研修員としてタイの農業訓練センターから訪れた、タイ王室プロジェクトで研究員として働くタイ研修員の農業研修の通訳をいたしました。静岡は温暖な気候、自然豊かな地です。故に、静岡には167種類もの農産物があり、これら全ては生産者のみなさんが生産技術を高め、丹念に心を込めて生産しています。県ではこれらの農産物を『 農芸品 』と呼んでいます。今回は、この静岡の農芸品の生産技術、特に無農薬、有機栽培に視点を当てて、その技術を肌で感じて頂き、知識や経験を自国で活かしていただきたいと、多くの農家を訪れて研修をしていただきました。

ナス、いちご、トマト、人参、ルッコラなどのハウス栽培の見学では、農家の方々が本を読んだり講座に参加したりして栽培技術を高め、自分ならではの栽培方法を見いだすため日々勉強をしています。会社員として働けば休日があるが、農家の仕事は24時間、毎日作物と向き合うことがとても楽しいと話してくれました。

いちご栽培は、静岡県の技術を活かした『紅ほっぺ』という名で全国に知られています。いちご栽培は栽培面積がそれほど広くない割に利益を得ることができ、多くの農家で栽培されていました。それぞれの農家で、品質を高めるために様々な工夫がされていることが印象的でした。栽培した作物をどのように販売するかということに関しては農家それぞれで、JAを通して販売する農家もあれば、独自の販売方法で直接顧客に販売する農家もあります。特に印象深かったのは、形の良くない作物はジャムやジュースにして加工品にしたりレストランや総菜屋で調理して使用するなど自分たちの作物を余るところなくずべて使用して消費者に届けていることでした。反面、見た目が悪い作物は不良品として見なされ販売できないことがあることも事実でした。

静岡で欠くことができないのがお茶の栽培です。お茶の栽培も農家様々ですが、今回は有機栽培で茶を栽培している畑を訪れました。鶏、馬を飼い、糞を残飯と混ぜて発酵させて肥料を作り茶やみかんを栽培していました。 “良い作物を作る良い百姓は、まず良い土を作らなければならない”と教えてくださいました。

今回約一ヶ月にわたり大変有意義な時間を過ごすことができました。訪れた農家のほとんどは子が両親から農業を教わり受け継いでいます。静岡県では新規農就者プロジェクトを実施しており、農業を始めようと考えている新規農業者(New Farmer)が熟練した農家から知識や技術を勉強することができ、農家も新規農業者も常に勉強してその技術を高めていかなければならないことが静岡の農業の発展につながっていると感じました。静岡県海外技術研修員受入事業は、開発途上国の経済発展と我が国及び静岡県との国際的な友好関係の増進に貢献し得る人材を養成することを目的に行われています。この事業を通して私たちが開発途上国から学ぶことも多くあり、静岡県の農家の方々がタイに赴き、交流を通じ理解を深めることを願います。

< Kinnaree > 


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