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2013.06.06
コモンズ世界大会
<2013年6月3日・6日>
「国際コモンズ学会第14回世界大会(北富士大会)」が、山梨県の富士吉田市、山中湖村及び忍野村の各地で実施され、世界の57か国から様々な学問領域の研究者・実践家の人々が約400名参加し、地元の当事者・住民なども交えながら、論文発表や現地視察などを通してコモンズの利用管理方法などについて意見交換が行われました。
この大会に際し、当会とFYGIA(やまなし通訳案内士会)様との初のコラボによる合同チームが編成され、大会期間中の通訳及び通訳ガイドとしてご協力をさせていただきました。
開会日の6月3日は、ふじさんホールでのオープニングセレモニーの後参加者の方々を対象に富士北麓周辺と山中湖を巡るショートツアーが行われ、私たちも10台余のバスにそれぞれガイドとして乗り込みました。バス内で主にご案内したことは、富士山について、北富士の入会地と自衛隊演習場、梨が原の自然、会議のホストである富士吉田市外二ヶ村恩賜県有財産保護組合様の概要、富士五湖と山中湖について、山梨県の紹介、などです。これらについて事前に資料を準備しガイディングの構想を練るにあたって、山梨観光のプロフェッショナルであるFYGIA様から大変寛大な資料の提供やご助言等がありましたことは今でも感謝にたえません。
ショートトリップの後は、「恩賜林庭園」にて盛大なウェルカムパーティーが開かれ、数々の郷土料理や地酒などが参加者を迎えました。私たちも通訳として海外からの参加者と地元住民との間を取り持つべく奔走いたしました。屋台や盆踊り、着物の着用体験など日本独特の雰囲気によるもてなしに、海外からの参加者の皆様の心から喜んでいる顔が印象的でした。パーティーの後は同様に複数のバスでお客様を各ホテルまでお届けしました。
6月3日の恩賜林庭園へのショーツツアー添乗は無事終了し、いよいよ会議最終日6日には、富士山をとりまく山梨県・静岡県の地域における「コモンズ」研究の対象地を巡るフィールドトリップ10コースの各バスに私たちは乗り込みました
静岡側が請け負ったコースは5コース:
①駿河湾・由比桜エビと町おこし
駿河湾の共有財産・桜エビのプール制で有名な由比桜エビ漁港での研修です。
②富士山の湧水「水の都・三島」
NPOグラウンドワーク三島の活動を研修・体験しました。
③世界ジオパークを目指す伊豆半島の茅場・漁業・温泉
温泉で有名な伊東市を訪れ、伊豆ジオパークガイドの方から説明をいただき、大室山・富戸漁港における資源共有のシステムをそれぞれの地元の方々からお話いただきました。
④富士山の草地利用
富士山周辺を巡り、入会や草地利用の現状、周囲の自然などを観察しました。
⑤道志村における民有林の保全
横浜市が利用している水道水のルーツをたどる研修旅行でした。
草地・茅場・漁場・水・温泉などの自然環境の恩恵である「共有資産」の管理・運営・保全をテーマとしたコモンズに関するスタディーツアーで、研究テーマが専門的であるため、準備も丁寧に行いました。担当のコース別に、各コーディネータの先生方と事前に連絡を取り合い、下見に同行し、資料を読み込み・・・それぞれが当日まで出来る限りのことをして臨みました
これまでのエクスカーションと異なり、難しい内容もありましたが、
多くのことを学び、得ることができた貴重な体験となりました
今回貴重な機会をいただきました、主催者、関係者の皆さま、
やなまし通訳案内士会様、本当にありがとうございました。
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