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2019.09.01
ムスリム勉強会
ムスリムとは何か。
イスラム教の唯一神アッラーから啓示を受けた予言者ムハンマドは、それを書物『クルーアン(聖コーラン)』に書き留め、生き方の模範を言行録『ハディース』に残し、それらの戒律に沿って生活している方々をムスリム(イスラム教徒)と呼んでいます。
主に以下のような戒律を定めています。
・サラート(礼拝)…一日5回決められた方法で行われ、自分の行動を反省したり他者の為に祈る。
・ラマダン(断食)…感謝の気持ちを持ち、欲望に打ち勝つための忍耐力を養う為、30日にもおよぶ期間、夜明け前から日没まで一切飲食をしない。
・ハラール…食事に関することと思いがちだが、神に許された範疇を守って暮らすことを総称する。
食事でハラールという言葉を使う場合、ハラールとなる方法で処理した肉を使っているか(豚以外)、アルコールは含まれていないかが重要であり、一部の海鮮食品、野菜・果物、穀類、乳製品の摂取が基本的に認められているとのこと。
また、調味料やゼラチンなどにも豚由来のアルコール成分が含まれることがあるとのこと。
私達にとって、ここまでのレクチャーだけでも十分参考になる内容ではありましたが、個人的には彼らの生活の核になる部分の話に大変興味を持ちました。
「男女は神様の前では平等、家庭では両性の特質を生かした能力を提供し、家族円満に暮らすことが正しい」とされている、とのこと。大雑把に言うと、男性は外に食べるものを求めに行き、女性は家庭を切り盛りすることが求められているのだそう。これはまさに数十年前までの日本の姿であり、日本人の高い道徳性・勤勉さもまた、彼らとの共通点は少なくないと感じました。彼らをより理解すれば、私達はムスリムの方々とよりよい関係を築けるのではないでしょうか。
講師のアサディさんは、日本に観光に訪れるムスリムの方々、また県内在住のムスリムのみなさんに快適に過ごしていただけるよう、県内のムスリム生活情報などを提供(病院、レストラン、モスク)、その他の相談にも応じながら各種講演をなさっているそうです。
私たちが普段あまり関わることの少ないイスラム教について情報を得るのは簡単ではありませんが、今回、イスラム教とムスリムについて、日本人イスラム教徒としての立場から詳しく語っていただき大変参考になりました。
ありがとうございました。